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フランスの伝統「王様のお菓子」 ガレット・デ・ロワ コンテスト優勝!

フランスの伝統「王様のお菓子」 ガレット・デ・ロワ コンテスト優勝!

ガレット・デ・ロワ コンテスト 優勝おめでとうございます。

ありがとうございます。

最初にガレット・デ・ロワとそのコンテストについて教えてください。

フランスの伝統「王様のお菓子」 ガレット・デ・ロワ コンテスト優勝!

ガレット・デ・ロワ(Galette des Rois)とは、「王様のお菓子」という意味のフランスの伝統菓子です。
パイにアーモンドクリームが詰まったお菓子で、フランスでは新年になると一斉にパン屋さんやお菓子屋さんの店頭に並ぶそうです。家族や友人たちが集まると、皆で切り分けて、切り分けた時にフェーヴ(小さな陶製の人形)が当った人は王冠を被り、その日は「王様」や「女王様」となり、その1年良いことがあると言われています。

家族や仲間と新年を祝う席に、なくてはならないお菓子というわけですね。

パリでは毎年このガレット・デ・ロワのコンクールが行われ、1月にはなんとフランス大統領とパリ市長に特大のガレット・デ・ロワが献上されるそうです。

フランス大統領とパリ市長ですか?すごいですね。

日本では、2003年から「クラブ・ドゥ・ラ・ガレット・デ・ロワ」主催でコンテストが行われるようになりました。全国の製菓、製パンのプロが対象で、日本のコンテスト優勝者はパリで行われるコンクールに日本代表として参加できます。

えっ!日本代表としてパリに?

そう…ですネ。(照) パリには来年2011年の1月に行かせていただきます。
今年の1月には、フランス大使公邸で、農林水産大臣にもご臨席いただき、フランス大使に特大のガレット・デ・ロワを献上しました。また、京都でもフランス総領事館において、在京都フランス総領事にも献上しました。

なんだか、国際的ですね。雑誌や新聞にも紹介されているとか…

はい。いくつか取材していただき、それを見た親類や友人からも連絡がありました。

フランスの伝統「王様のお菓子」 ガレット・デ・ロワ コンテスト優勝!

さてコンテストですが、応募は初めてですか。

今回が2回目です。2008年に初めて挑戦し、その時は書類審査を経て最終審査まで残りましたが、そこで敗退でした。

応募は何名くらいですか。

前回は全国から百十数名と聞いていますが、最終審査に残ったのは十数名だったと思います。最終審査結果の発表時に懇親会のような形で、応募者が作ったガレット・デ・ロワを試食することが出来るんです。前回のそのときの経験がすごく役立ちました。

自分の作品と食べ比べるわけですね。

見た目もそれなりに違いますが、食べるとはっきりと違いが分かります。フィユタージュ(パイ)とクレームダマンド(アーモンドクリーム)の味もそうですが、その両方のバランスなど、2008年の時は優勝作品と自分のものとでは圧倒的な違いがありました。そのときに目標というか、目指すべき品質レベルがどの程度なのか、ということが分かったというか、思い知らされたというか…

なるほど、それが2009年に生きたわけですね。自信はありましたか。

いいえ、でも何とか3位までに残れたらいいなぁとは思ってましたので、3位、2位…と発表されて呼ばれなかったんで、「あぁ、ダメだった…」と思っていたら、突然名前を呼ばれて、「えっ!!」って本当にびっくりしました。

作品表面の模様も前回から変更されていますが、何か思うところはありましたか。

少しでも他の人と差をつけられるとしたら…、模様でも特徴を出せればという思いで、「少しでも」って言う気持ちは強かったです。

作るのにはどれくらい時間がかかりますか。

フィユタージュ(パイ)とクレームダマンド(アーモンドクリーム)は前日に仕込みますが、製作には、冷やしながらしか出来ないので、朝からやっても夕方までかかります。

フランス大使やフランス総領事に献上したガレット・デ・ロワはどんなものですか。

献上したものは直径が1m近くもあり、作るのも大変でしたが、会場に送るのもすごく気を使いました。

フランスの伝統「王様のお菓子」 ガレット・デ・ロワ コンテスト優勝!

1mですか。大きいですね。

特にメス(模様)入れ時は温度が上がると模様がきれいにならないので、冬ということもあって作業場の温度を室外と同じにして、夜中から朝早くにかけて、寒さと戦いながら作業しました。作品には良かったんですが、体にはあまり良くなかったです.。(笑)

来年はフランス大会ですね。

はい。実は…日本からガレット・デ・ロワ・コンクール(パリパン組合主催)に参加される方の順位が、毎年どんどん上がってきてまして、2010年は応募総数283点の中で10位というすばらしい結果でしたので、来年に向けてプレッシャーが…。

言葉は当然フランス語ですよね?

コンテスト以降、クラブ・ドゥ・ラ・ガレット・デ・ロワの方々に大変お世話になっていまして、当日も事務局の方が来て頂けるかもしれないですが、出来るだけ自分でも対応していけるように、とは考えております。

フランスで楽しみにしていることはありますか。

1月ということで、実際にガレット・デ・ロワが販売されていますので、その風景…、どのように売られているのかとか、本場のガレット・デ・ロワがどのようなものなのかなどを見るのが楽しみです。

将来の夢は?

今回優勝した事で、今後見られる立場にもなるということを意識しながら、魅力ある、お客様の心に響くような商品をつくりたい(開発&生産)と思いますし、こうやって取り上げていただいたことを、誰かが見て、同じ目標に向かって取り組みたいと言って、神戸屋に入ってきてくれたら、すごくうれしいですね。
優勝は、私一人の力で成し得たわけではないですし、神戸屋が技術を大切にする会社で、いろんな事にチャレンジできる風土があったおかげだと思います。まだ5年ですけれど神戸屋に育てていただいたという思いがありますので、何らかの形で恩返ししたいなと思っています。
それと、ガレット・デ・ロワがもっと多くのパン屋さんで売られ、もっと多くのお客様に楽しんでもらえるようになると嬉しいですね。

なるほど、そうなればすばらしいですね。
フランス大会を楽しみにしています。今日はどうもありがとうございました。

どうもありがとうございました。

津田 宜季 簡単プロフィール

津田 宜季

2005年大学時代は環境学部で、パンとは直接関係なかったが、アルバイト先のフランス料理店でお世話になった方の影響で、食の世界に興味を持ち、食に関わる仕事がしたいと思うようになる。
就活当時、レストラン、洋菓子店などいろいろ見て回るも、特別でなく、毎日食べるもの、日常的でより生活に密着しているからという理由でパンを選ぶ。学生時代旅行したフランスの町の何気ないパン屋さんに、毎朝近隣の人たちがバゲットやクロワッサンを買いに並んでいる光景や文化に憧れを感じたことも理由の一つ。
ガレット・デ・ロワは学生時代に知り、入社後、社外の講習会や上司、専門書などから学び知識を深める。

2005年 神戸屋入社。神戸屋レストラン勤務。
2006年 現在の勤務場所「ブレッドラブ」に異動。初めてパン作りを経験。
(「ブレッドラブ」とは手づくりの高付加価値商品を生産・開発しながら、全社的視点で技術の高度化や基盤の確立を目指した「錬成の場(人材育成・技術の伝承・新技術の開発)」として位置づけられた、神戸屋のこだわりの部署。)
2008年 クラブ・ドゥ・ラ・ガレット・デ・ロワ主催のガレット・デ・ロワ・コンテストに応募。最終審査で敗退
2009年 同コンテストに再挑戦。見事グランプリ獲得。
2010年 1月フランス大使、フランス総領事に特大ガレット・デ・ロワを献上。
2011年 1月フランス、パリにて開催のガレット・デ・ロワ・コンクールに出場予定。
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